2009/10/06

フランス人の人気観光スポットになった姫路城

朝日新聞 2009年9月23日

年間16万人ともいわれる姫路城の外国人観光客の中で、フランス人が急増している。22日も、全国から訪れた
日本人に混じって、市が新たに作った仏語版パンフレットを手に城内をめぐっていた。近年、同国では日本の
観光ガイドが続々出版され、ミシュランは姫路城に最高の「三つ星」を与えた。日本が誇る伝統建築は、城や
宮殿が多く伝統を尊ぶ「美の国」の心も、とらえたようだ。(筒井次郎)

「トレビアン(素晴らしい)。驚くべき建物よ」。南仏マルセイユから訪れたジャクリーン・アルメラスさんは、
姫路城を見上げて話した。日本の伝統文化に興味があり、22日間で京都、金沢、那覇などを回るという。
リヨンの学生アレクサン・ミレさん(24)は「姫路城の外観は、ベルサイユ宮殿のように美しい。だが、内部は
全く違う。ベルサイユは装飾が豪華だが、姫路城はシンプル。まるで禅の世界」と語った。
村田和宏・城管理事務所長は「フランス人観光客は英語のパンフを好まない人も多く、どうしてもフランス語版を
作りたかった」と話す。城の登閣口で配る外国語パンフは、これまで英語、ハングル、中国語2種類(台湾語、北京語)
だったが、市は6月24日、フランス語も加えた。8月末までに3153部を配布。8月の1737部は、3位の中国語に迫る勢い。
当初用意した4千部に加え、新たに1万4千部増刷した。
パンフ作成に協力した姫路独協大フランス語研究グループが今年2月にまとめた調査でも、姫路市内の23の宿泊施設の
ほぼ半数が「フランス人が増えた」と回答。年間50人以上泊まった施設もあった。

政府観光局によると、08年のフランス人観光客は前年比14%増の約9万人。近年はドイツを抜き、欧州では英国に次いで
2位だという。フランス人は、英独の観光客よりも、伝統文化が残る京都、奈良などの観光地を好み、姫路城を訪れた
割合は6.7%と、英独の約3倍。
なぜフランス人観光客が増えたのか。同観光局は、06年以降、「ロンリープラネット」など世界中で普及している
観光ガイドブックのフランス語版が続々発行された効果が大きいとみている。中でも、ミシュラン社のガイドは、
姫路城に最高評価「三つ星」を付け、詳しい解説も加え、ほかの観光地に比べて手厚い扱いになっている。
同観光局海外プロモーション部フランス市場担当、高野陽子さんは「フランス人は、建築や庭園など日本の伝統文化への
興味が他の欧州諸国よりも高い。国内にも美しい城や宮殿が多くあることから、美しい伝統建築の代表である姫路城に
訪れたいと思うのではないか」と話している。 

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